鳥取県境港市の水産会社など十四社でつくる境港水産物輸出入促進協議会(会長・古徳義雄共和水産社長)が昨年十二月から、境港で水揚げされる鮮魚や水産加工品を中国に売り込もうと、上海の小売店で試験販売を行っている。中国では生の魚を食べる習慣があまりないなど本格的な展開には課題も多いが、試験販売では現地の人の反応もよく、同協議会は巨大市場開拓に向けて意気込んでいる。
中国進出は、二〇〇六年十月に長崎県松浦市と共同で上海で実施した魚食普及キャンペーンがきっかけ。中国全土に約七千店舗を展開する巨大流通企業・百聯(バイリエン)グループの上海の店舗三カ所で開催したところ好評で、百聯グループから「集客効果も高く、常設コーナーを設けて」との依頼を受けて実現した。
二月初めまでの期間限定の試験販売は上海中心部の高級デパート、郊外の大型ショッピングセンター、スーパーマーケットと、業態の違う三店舗で行われている。それぞれに特設コーナーを設け、境港から運んだカニ製品や魚肉ハンバーグなどの加工品のほか、ボイルしたベニズワイガニ、サバ、ハマチなどの冷凍魚を販売している。
上海で販売されているのは川魚が中心で、海産物としてはタチウオなどが販売されているものの魚食の習慣がないため販売量は少ない。しかし、経済発展が続く上海には約五万人ともいわれる日本人が在住し、日本料理店も急増しており、魚や水産加工品のニーズが高まっていることもあって、販売コーナーは多くの中国人を集めているという。
中国は二月七日の春節(旧正月)に向けて間もなく「歳末セール」に突入する。同協議会は反応を見て何が売れるのかなどを検討し、今後の展開に向けたデータを収集する。現地の販売員を境港に招くことも検討している。
同協議会商取引委員会の島谷憲司副部長(島谷水産社長)は「今回の第一の目的は境港を中国で広く紹介すること。中国で『日本の魚=境港』と思ってもらえるよう持っていきたい。販売データを総括し、中国で販路拡大ができるよう今後の体制を検討したい」と話している。 (2/3記事)
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