鳥取県境港市大正町の境港駅前交番(愛称・鬼太郎交番)の出入り口付近の巣にツバメが来鳥して十一羽のヒナがかえった。現在は巣が三つ残っているだけだが、同交番勤務の境港署員は「ツバメも安全な場所を知っていて子育てしていたのかな。市民にも安全を肌で感じてもらえるような市にしよう」と、ツバメを通し気持ちを新たにしている。
同交番によると、以前から入り口付近など三カ所にツバメの巣があり、その巣をそのまま残しておいては例年、親鳥がやって来るのを楽しみにしているという。
今年も四月、五月に親鳥がやって来て土やわらなどで補強した巣で卵を温めてヒナをかえし、七月上旬にはすべてのヒナが巣立っていった。
水木しげるロード近くにある同交番には、鬼太郎の看板や目玉おやじの外灯があり、写真撮影する観光客も多い。また、観光客に人気があるスタンプラリー用のスタンプが交番前に置いてあるため、交番勤務員たちは親鳥が卵を温めているときには、それを周知して静かに見守ってくれるよう協力を求める張り紙をしたり、巣の下に落ちるフンや毛などを掃除したりして成長を見守っていた。観光客も、ヒナが顔を出して親が餌をやっている姿を見ては喜んでいたという。
あるとき、観光客の一人が「このツバメは賢いね。交番なら(ヒナを育てるのに)安全だよね」と交番員らに声を掛けたという。西尾達哉交番所長は「観光客にも、交番が治安の拠点と思ってもらえている。地元住民の期待に一層応えなければと、ツバメを通して交番勤務員の気持ちも引き締まった」と話し、来年の来鳥を楽しみにしている。 (9/20記事)
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