鳥取県の境港管理組合(管理者・平井伸治知事)が新設した「ガントリークレーン」が使用者側との協議難航を理由に運転開始のめどが付いていない問題で、同組合事務局は二十六日までに、使用方法の協定内容を見直したことで使用者と協定締結に至ったことを明らかにした。十月にも稼働する見通しで、半年間にわたる「放置」状態は解消される。
クレーンの新設は二〇〇四年十一月に旧クレーンが脱輪して使用不能に陥ったことを受けたもので、境港管理組合が約六億五千万円を投じて導入。今年四月に稼働する予定だったが、旧クレーンの使用者だった境港海陸運送(境港市大正町、山本智通社長)が「(協定内容は)一方的にリスクを使用者にかぶせている」として協定締結に慎重な姿勢を示していた。
境港管理組合事務局によると、従前の協定では逸走(脱輪)防止の装置を掛ける判断は使用者だけですることになっていたが、新たに同組合も加わって判断するよう改めるなど内容を見直した。協定は二十日付で境港海陸運送と、取り扱い貨物限定の免許を持つ別の荷役事業者の二社と結んだという。
境港海陸運送の今坂昭二専務は「(見直された)協定は納得できる内容にしてもらった。お互いに遺恨を残さないことが大切」と話している。
旧クレーンの脱輪事故をめぐっては境港管理組合が協定(当時)に違反したとして境港海陸運送に損害賠償を求め、現在も係争中。今回の協定見直しについて両者は「訴訟とは別問題」としている。
一方、境港貿易振興会長の中村勝治境港市長は「係争中であり難しい問題だが、(新クレーンは)半年間投げてあり、船主や荷主に有形無形の迷惑を掛けていた。協定が結ばれてほっとしている」と語った。 (9/27記事)
|