二十六日行われた全国高校野球選手権鳥取大会の決勝は、境高校(境港市上道町)が制した。市内の漁港はクロマグロの水揚げが続くが、この日ばかりはテレビ中継に目を奪われる漁業関係者の姿が。水木しげるロードの妖怪神社には選手、保護者が必勝を祈願した絵馬が並び、さかなと妖怪のまちは熱球一色。「マグロ、鬼太郎にあやかりたい」と米子市民球場で声をからした応援団は優勝の瞬間、喜びを爆発させた。
試合前、妖怪神社に参拝した保護者は「今朝、息子はマグロを食べて球場に向かった。妖怪とマグロの二大パワーで絶対勝ちます」と気合十分。奉納された絵馬、妖怪念力棒に託された願いは「甲子園へGO!」「みんなで笑う」…。
「海のモンは野球ののぼせモンが多い」と話すのは、漁港近くにある会館の西尾孝行館長。試合が始まると館内のテレビを見つめ、「漁業者に結果を聞かれそうだから、しっかり観戦します」。市内の大型店にあるテレビを見ていた米子市内町の保育士、宮平絵里さん(20)は境高の卒業生。「毎年注目しています」と後輩にエールを送った。
球場では境高の生徒、保護者、卒業生約三百五十人が観戦。「境はやっぱり妖怪パワーだ」と記したボードを掲げた保護者の一人は「一点、一点よ」。応援席には一九五二年に境高が初めて甲子園へ出場した時のエース、拝藤宣雄さん(72)の姿も。「境港はマグロが獲れるし、盛り上がるね」と六回裏の猛攻に身を乗り出した。
九年ぶりの甲子園出場が決まると、観戦していた境港商工会議所の足立統一郎会頭は「境高には松江市美保関町の選手もいる。チームは中海圏域の代表だ」と全国での健闘に期待。境高の校内では留守番の教職員から「これからが大変だ」とうれしい悲鳴も上がった。(7/27記事)
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