境港市の境港に入港していた北朝鮮籍の船舶十一隻が、入港禁止が閣議決定された十三日、相次いで出港した。境海上保安部の巡視艇二隻が海上から監視し、報道機関のヘリが上空を舞う物々しい雰囲気の中、自転車や冷蔵庫、タイヤなどの貿易品を山積みした船が離岸。夜までに全船、同港から姿を消した。
船舶は境港の昭和北、昭和南、竹内の各岸壁に三、四隻ずつ停泊。この日、県内外の貿易業者がせわしなく岸壁に出入り。トラックを岸壁に横付けし、自転車や電化製品などの積み荷を次々と各船に運び込んだ。神戸税関境税関支署によると、平常時より通関手続きが多かったという。この日が出港日に決まり、荷揚げを急ぐ貿易業者が相次いだとみられる。
同市竹内団地の竹内岸壁では午後一時半ごろ、境海上保安部の保安官七人が北朝鮮船に入り、入港禁止が閣議決定されたことを通達。出港期限の十五日午前零時まで丸一日以上を残しているが、出港準備を急ぐよう指導した。同三時半ごろには同保安部と境税関支署が合同で船舶に立ち入り検査を実施した。
同岸壁には約三十人の報道陣。午前中は近くで釣り人の姿もあったが、午後には巡視艇が海上で監視するなど岸壁が緊張した雰囲気に変わると、釣り人の姿は消えた。
午後四時半、同岸壁に停泊していた「ソンドン」(一九五トン)が係留ロープを外して出港。これを皮切りに、船舶は次々に出港。昭和南岸壁の船を最後に、同七時半ごろには十一隻全てが境港を出港した。
「しばらくは北朝鮮船を目にできないから」と、同岸壁を訪れた米子市内の男性(61)は「制裁は仕方ないと思うが、カニの加工業者や自転車を売る業者は大変だろう」と制裁措置の影響を案じた。(10/14記事)
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