六年ぶりに開かれた日本と韓国による竹島(韓国名・独島)周辺の排他的経済水域(EEZ)をめぐる境界線画定交渉は、双方の主張が平行線のまま終了した。県内の水産関係者は「これまで政府が放置していた長年のツケは大きい」と溝の深さを指摘。一方、友好団体などからは「歴史的な経緯を解決しない限り民間交流にも影響が出るのでは」と懸念する声が上がっている。
鳥取県漁協の伊藤美都夫組合長は「結局は竹島の領有権問題を切り離すことはできない。漁場は韓国に実効支配されており、漁業者が泣くばかり」と指摘。問題解決の糸口が見つからない現状を「問題を放置してきた政府の怠慢」と批判する。一方で「竹島問題の背景を分かり合う努力をすることが大事ではないか」と語る。
境港水産振興協会の米村健治副会長は「山陰の漁業者にとっては残念」と業界の声を代弁する一方、「最も仲良くしなければいけない両国の国民、漁業者間の信頼関係が(竹島問題で)損なわれてはならない」とも。
「漁獲減、燃油高騰などで漁業存続の危機に遭遇しているのは山陰漁業者だけではない」と韓国側の漁業者にも思いをめぐらせ、漁業秩序を確立する意味でも、日韓両国がそれぞれ漁業者を守る基本政策を打ち出すことが重要と訴える。
鳥取県では、昨年三月の県議会の「竹島問題の早期解決と日韓暫定水域における漁業秩序の確立を求める意見書」採択を機に、韓国・江原道との交流が中断。行政レベルの“断絶状態”が一年三カ月近く続いている。
県交流推進課は「県の交流はストップしているが、民間交流は継続されている。EEZ交渉が、交流面で影響することは今のところない」と話している。
一方、民団鳥取県地方本部の薛幸夫(ソル・ヘンブ)団長は「竹島問題は歴史的経緯がある。この問題を両国できちんと考えない限り、今回(EEZ交渉)のことだけでなく、さまざまなことで課題が起こり得る。市民間の交流にも影響があるのでは」と懸念する。(6/14記事)
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