北朝鮮から大量の覚せい剤が密輸されていた事件で、逮捕された韓国籍の禹時允容疑者(59)=長野県伊那市=らが、一九九九年四月に鳥取県境港で摘発された中国船による密輸にも関与していたことが十三日、鳥取県警の調べで分かった。また、鳥取市出身で群馬県内の運送業者の男(35)も輸送役として加わっていたことも判明。禹容疑者らが、海外から幅広く密輸していた実態が明らかになった。同県警は運送業の男ら数人の逮捕状を取っており、容疑が固まり次第逮捕する。
九九年四月十三日、境港市昭和町の岸壁に入港した中国船籍の貨物船で積荷のシジミに隠して計百キロの覚せい剤が密輸され、乗組員や受け取りに来た米子市内の会社員ら十三人が逮捕された。県警は、覚せい剤は岡山市内の旅館を経由して関東方面に運ばれていることを突き止め、この旅館を捜査した。
その結果、指定暴力団極東会系松葉会組長、宮田克彦容疑者(58)=東京都板橋区中丸町=らが密輸した覚せい剤の保管などを担当していた埼玉県内の無職の男(50)の関与が判明した。二〇〇五年二月、男のマンションを捜索、部屋にあった覚せい剤約四キロとMDMA五万粒を押収し、男を覚せい剤取締法の現行犯で逮捕。マンションに松葉会組員が出入りし、ひんぱんに荷物の取引していることから、極秘で捜査していた。
調べによると、禹容疑者や宮田容疑者らは、北朝鮮から同国の貨物船「TURUBONG−1」に覚せい剤数百キロを積み込み、島根県付近の日本海で投下。〇二年十月九日、安来港に陸揚げした疑い。
グループは、手配役の禹容疑者や資金面で指揮する宮田容疑者、実行指揮役の松葉会最高顧問(68)の三人を中心に、運送、保管、密売など担当が組織分けされている。
鳥取市出身の運送業者は当時、同市内で運送会社を経営し、密輸された覚せい剤をトラックで運ぶ役割。回収役として逮捕された米子市皆生、遊漁船業、権田修容疑者(54)は運送業者を通じてグループに加わったとみられる。(5/14記事)
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