大型クラゲのエチゼンクラゲが日本各地の沿岸に大量発生し、漁業被害を及ぼしている問題で、鳥取県境港水産事務所は二十九日、サバやアジなどに交じって水揚げされるクラゲを粉砕処理する試作機の実験を行った。建設機械メーカーが昨年秋の実験結果を踏まえて再提案したもので、同事務所や地元の業界は実用化への検討に入っている。ただ、機械の性能や導入時の費用負担などに課題があり、業界を悩ますクラゲの効果的処理は一朝一夕に進まないようだ。
試作機はクラゲを粉砕して水分を抜き取る機能を備えた二メートル四方の電動式機械。この日、再提案した西日本キャタピラー三菱建機販売(大阪府)の関係者が境港市昭和町の境漁港でクラゲ約一トンを使って稼働。クラゲ投入後、約十分間で処理は終了した。
実験を見守っていた業界関係者からは「前回に比べてはるかに良くなったが、機械は高速回転のため消費電力がかなり必要」「(粉砕後の)汚水処理に費用を要することも想定しておかなければならない」との声が。
また、同事務所や業界関係者で組織する境港クラゲ対策協議会の加茂明久会長は「(提案者側は)機械を改善する必要があるとしており、最終的に持ち込んだ時点で性能を確かめ、購入するかどうか判断する。その際の運営コストの負担も検討したい」と話している。
同事務所によると、二〇〇五年度は八−一月にかけて約二千五百トンのエチゼンクラゲが境漁港に水揚げされた。クラゲは農業用土壌改良への活用を試みる市内の農場に運び込まれたが、大量に水揚げされた場合などは業界関係者が処理に苦慮していた。
〇六年度の発生予測については「現時点では日本周辺海域で見つかったという情報はない。発生源が外国のために情報が入らず、予測はできない」(鳥取県水産試験場)という。(5/30記事)
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