水木しげるロード(境港市)の拡充に取り組んできた「妖怪ブロンズ像設置委員会」(桝田知身代表)は、像の設置場所がほぼなくなったため、運動の休止を決めた。像に名前を刻む代わりに設置費を出す「スポンサー」を全国公募する戦略が奏功し、予想以上の速度で二十九体がロードに新登場する成果を挙げた。今後は公募スポンサー制を応用しながら、からくり時計設置など付加価値の充実を目指す。
設置委は境港市観光協会など地元四団体で構成する。ロードは境港市が整備してきたものの、像が八十六体となった時点で計画を終了。その後は大幅な増設は見込めないことから、ロードの魅力が年々薄れることに危機感を抱いた関係者が民間の力でロードを発展させようと、立ち上がった。
二〇〇四年十一月に個人・団体を問わず像のスポンサーを一体百万円で公募したところ、全国から応募が続々。当初は百体が目標だったが、今年三月四日に設置された像を含め百十五体に。さらに、JR境線の観光路線化に呼応して市も四体を増設しており、現在は百十九体が並んでいる。
スポンサーの内訳は「山陰両県」が十一体、東京や大阪など「その他」が十八体で、幅広い地域から人気を集めた。個人は十六体で、企業・法人は十三体だった。
実施前は百体達成に「三年はかかる」(桝田代表)見通しだったが、実際には二カ月でクリア。人気を呼んだのは「マイ妖怪」を持つ感覚がうけたとみられるが、境港から原料を調達する静岡県の企業は「顧客を境港に案内した際、ネーム入りの像を見てもらえる」との理由だった。また、一体は四月から始まる山陰デスティネーションキャンペーンの景品に活用されており、当選者は像に名前が刻まれる。
増設運動の休止は、増設予定場所がほぼ埋まった上、スポンサー申し込みなどの問い合わせが一段落した−などが理由で、スポンサー公募も打ち切る。同協会のホームページでお礼と取り組み終了を周知している。
設置委の桝田代表(市観光協会長)は「地元以外のスポンサーが多かったのは想像以上の反響。水木しげる先生の人気と妖怪ブームのすごさだろう」と運動を振り返り、妖怪の泉やからくり時計など今後の展開に思いをはせていた。(3/17記事)
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