境港市の境漁港を拠点にベニズワイガニ漁を営む漁師が、同市の水木しげるロードにカニの直売店を開く。ロードを訪れる「妖怪」目当ての観光客に、境港のもう一つの顔である新鮮な「ベニズワイガニ」を提供。カニと妖怪の強力タッグでロードを盛り上げる。オープンは新年最初の漁から帰港する十四日ごろ。
開店するのは、漁徳水産(同市本町)社長の長崎俊行さん(50)=松江市美保関町笠浦。隠岐島周辺を漁場にカニかご漁船「第68漁徳丸」(一二〇トン)を操業している。
計画では、事務所兼用の店舗を水木しげるロード東端の水木しげる記念館前に構え、土、日曜日限定で営業する。水揚げしたばかりのベニガニを主体に、切り身などにして販売するという。
漁師歴二十三年の長崎さんにとって対面販売は未知の世界だが、「ロードを明るくするお手伝いをしたい。ベニガニには(松葉ガニなどの)ズワイガニとは違った独特の味がある」と力強い。
境港のベニガニ水揚げ量は全国の六−七割を占めるが、大半が加工原料になるため、ズワイガニに比べて「境港産」という消費者のなじみは薄い。地元では官民による「カニ水揚げ日本一境港PR実行委員会」を組織し、カニの境港を打ち出そうと懸命の取り組みを繰り広げている。
昨年末、長崎さんはプレイベントとして準備中の店舗にロードの商店主や観光客を招いてかに汁を振る舞った。近所の商店主は「土産物だけでなく、生鮮食品の店もあればロードはさらににぎやかになる」と期待する。祝福に訪れた巻き網漁船の船員ら仲間の一人は「境港のベニガニを全国ブランドにする一つの突破口」と長崎さんの挑戦にエールを送っていた。(1/7記事)
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