境港市は十四日、乳幼児の保育、教育サービスを見直し、積極的に民間に委ねる方針を明らかにした。少子化の進展に対応して市立幼稚園は将来的に全廃し、保育所は一部を廃止した上で民間移譲も視野に入れて検討するという。同市では二〇〇三年度に幼稚園と保育所の施設を統合する「幼保合築」を一部で実施したが、今回は施設の効率的運用に向けてさらに踏み込んだ。
市によると、市内のゼロ−五歳児の人口は千九百五十九人(〇五年三月末)で、幼稚園数は市立四、私立二、保育所数は市立六、私立五。各施設の定員に占める入園(所)児の割合は市立幼稚園が29・1%で、私立の60・3%を大きく下回る。保育所は市立、私立のいずれもほぼ定員を満たしているが、今後は保育所利用率の低下が予測されている。
このため、市は〇三年度に市立の二幼稚園と二保育所の計四施設を二施設に再編し、一定のカリキュラムを共有化する幼保合築に取り組んだが、合築の二幼稚園については一二年度以降に保育所として転用し、運営形態も民間への移譲も視野に入れて検討する。残る二幼稚園は〇五、〇九年度末にそれぞれ廃止する。
市立保育所については小規模の一保育所を一〇年度末に廃止する一方、残る保育所は入所年齢の拡大による一貫保育施設化を図る方針。
市執行部が十四日の市議会行財政改革問題調査特別委員会で報告した。見直しの意義については新たな市民ニーズへの対応や集団教育の重要性を強調。これに対し委員からは「一人一人をどう育てていくかという視点の議論は十分か」などの意見が出た。執行部は市民の意見も募った上で、議会と再度協議する。
市の財政再建プランには乳幼児のサービス見直しのほか、小中学校の統廃合検討も盛り込まれており、小中学校の在り方については「幼稚園、保育所の在り方を深めてから、積み上げていくことになる」(安倍和海総務部長)としている。(12/15記事)
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