妖怪ブームに沸く境港市と米子市を結ぶJR境線の各駅に妖怪にちなんだ装飾を施す観光路線化事業が3日から始まる。JR米子支社によると、全線を観光路線化するのはJR西日本管内では初めてという。同日は「ねずみ男駅」の愛称が付けられた米子駅の0番乗り場で記念式典がある。
事業はJR米子支社、鳥取県、米子、境港両市が進めてきた。米子駅にゲゲゲの鬼太郎や大山の烏天狗(てんぐ)のオブジェなどを飾るほか、全十六駅に「こなきじじい駅」(余子駅)「鬼太郎駅」(境港駅)などの愛称をつけて妖怪のイラストが入った駅名板を設置。鬼太郎列車に乗りながら全国各地の妖怪と巡り合う趣向だ。
観光路線化は角川映画『妖怪大戦争』の公開やスポンサー公募による水木しげるロードのブロンズ像増設など妖怪ブームにも乗り、全国的にも珍しい事業としてマスコミも大々的に報道した。
こうした追い風を受けながら始まる観光路線について「宣伝効果は大きい」と分析するのは、境港市観光協会の桝田知身会長。「一過性ではなく、観光資源としていろいろな観光ツアーが組める。各駅にまつわるグッズ販売、イベント展開などのアイデアも生まれる」と期待を寄せる。
ロードなどが呼び水となって観光客が急増した境港市。同市の観光施設と結ぶバスを走らせるなど連携を深める皆生温泉旅館組合の柴野憲史組合長は「境港に行くまでの楽しみができるのは大きい。皆生温泉の宿泊客の七割は境港での観光を楽しんでいるので、交通手段で妖怪の魅力を高める事業は、皆生温泉にとっても誘客につながる」と相乗効果を期待する。
来年は山陰デスティネーションキャンペーンが展開されることから、県西部をPRするには格好の素材だ。県西部総合事務所大山中海観光室の細羽正室長は「西部全体への波及効果が期待できる。境港だけの『点』から、地域全体の『面』に広がる魅力づくりがこれから始まる」と述べ、新たなステップへの第一歩ととらえている。
記念式典は午前九時半から。オブジェの除幕のほか、新デザインを施した車両のお披露目などがある。(11/1記事)
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