境港商工会議所や境港市観光協会などは十日、隠岐汽船(本社・島根県隠岐の島町)に対し、境港と隠岐島を結ぶフェリーに妖怪のイラストを描くプランを提案した。JR境線の各駅に妖怪の装飾を施した観光路線化を海路の隠岐島まで伸ばすイメージで、妖怪ブームを追い風に一体的な観光振興を進める構想。同社も賛同しており今後、経費の工面など実務レベルの検討に着手する。
同協会の桝田知身会長と同商議所の山本智通副会頭らがこの日、隠岐島の同社を訪れ、野津達雄社長に構想を説明した。
桝田会長は「米子−境港間は(ゲゲゲの)鬼太郎列車が走っている。仮に鬼太郎フェリーが境港−隠岐島に就航すれば一連のルートが確立し、全国的な話題を呼ぶ」と提案。三日に始まったJR境線の「妖怪鉄道化」が投資以上の宣伝効果を生んでいるとして、プランへの賛同を求めた。
これに対し、野津社長は「実現に向けて努力したい」と回答。ただ、同社は乗客減少などを背景に、加賀港(松江市島根町)への高速船寄港をやめる方針を打ち出すなど経営改善を図っており、イラスト化については「大きな費用負担は難しい」としている。
打開策として提案者側は、スポンサーの公募方式で水木しげるロード(境港市)の妖怪ブロンズ像が増えた実績を踏まえ、イラスト費用の募金活動を提案。隠岐島側の提案者として名を連ねる隠岐青年会議所を中心に取り組む方向で検討に入ることにした。
計画によると、イラストの対象フェリーは境港−隠岐島を運航する「しらしま」(二、三四三トン、旅客定員九百二十八人)。鬼太郎が一反木綿にまたがって隠岐島の上空を飛んでいるイメージを想定し、水木プロダクションと特許の調整を進める。早ければ「しらしま」の定期点検が実施される来年一月八−同十七日にイラストが描かれるという。
桝田会長は「境港市内には隠岐島出身者やその縁者が人口の半数を占めるなど両地域の関係は深い。観光の連携は必要だ」と話し、募金活動を担う隠岐青年会議所の横地洋公理事長は「鬼太郎と隠岐島をフェリーに描き、隠岐、境港観光の発展につなげたい」と期待を膨らませている。(11/11記事)
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