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 2005年10月29日
 
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2005年10月29日
環日本海航路が現実味 羅津港(北朝鮮)整備へ
中国吉林省の企業が北朝鮮の羅津(ラジン)港の一部を借り上げて周辺の交通アクセスを整備する計画を進めていることが二十七日までに明らかになり、経済的な環日本海交流の優位をねらって県や境港市などが構想する環日本海国際定期航路(仮称)の開設が、現実味を帯びてきた。(日本海新聞提供)

 中国吉林省の企業が北朝鮮の羅津(ラジン)港の一部を借り上げて周辺の交通アクセスを整備する計画を進めていることが二十七日までに明らかになり、経済的な環日本海交流の優位をねらって県や境港市などが構想する環日本海国際定期航路(仮称)の開設が、現実味を帯びてきた。羅津港は中国東北部の荷が集中する可能性を秘めており、同港が利用できる環境が整えば航路開設に向けて強力な追い風となる。

 日本貿易振興機構の境港FAZ支援センターによると、同省琿春(フンチュン)市の企業が北朝鮮と合弁会社を設立し、羅津港の岸壁の一部を五十年間借り上げることに中朝両国が合意した。中国は北朝鮮に支援する形で港湾をはじめ、周辺の交通・産業インフラ整備を進める。

 羅津港は中国、ロシアとの国境近くにあり、物流の要衝として注目を集めていた。しかし、中国東北部との交通アクセスが悪い上、北朝鮮内にあることから、ハード、ソフト両面で使用できなかった。一帯は以前、国連開発計画(UNDP)による図們江開発計画として注目を集めたが、中国、ロシア、北朝鮮の利害調整が付かず、計画は頓挫していた。

 この情報は同センターのアドバイザー、黒住昭夫さんが県の派遣団員として九月の中国吉林・東北アジア投資貿易博覧会に参加した際、同省関係者が明らかにした。中国側が羅津港を借り上げた背景について、黒住さんは「中国の東北三省(吉林、黒竜江、遼寧省)にとっては日本海側に港を持つことが長年の悲願だった」と分析。現在、東北三省と日本を結ぶ貿易貨物は大連港を経由しているが、今後は羅津港と日本が直接結ばれる可能性が生じたという。

 環日本海国際定期航路構想は境港をはじめ、韓国の束草、東海港やロシアのザルビノ、ウラジオストク港を結ぶプランで、境港、米子両市や中国、韓国の沿岸都市が実現性を調査研究中。境港市内で八月に開かれた環日本海拠点都市会議でも航路開設について意見を交わしたばかりだった。

 中国側の羅津港借り上げについて、境港市は具体的な情報収集を進めているが、中村勝治市長は「この話が本当であれば、航路開設に弾みが付く。中朝の国境には韓国人観光客が訪れる長白山があり、航路が開設されれば人の流れも生む」と貨客船の運航にも期待を寄せる。琿春市とは一九九三年十月に友好都市提携を結んでおり、同市と連携を強めて航路開設に取り組みたい考え。

 ただ、図們江開発には日本海側の各都市が注目していた経緯があり、今後、新潟、北九州などの主要港も羅津港に食指を動かすことが十分考えられることから、境港が羅津港を結ぶルートの寄港先になるためには、これまで以上の積荷の確保などが課題となる。(10/28記事)


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