境港市出身の漫画家、水木しげるさん原作の「ゲゲゲの鬼太郎」が28日までに、松竹の実写映画として来年公開されることが発表された。同市がロケ地となった角川映画の「妖怪大戦争」も封切りを控えるだけに、妖怪と銀幕がもたらす観光波及効果に対する地元の期待は、ボルテージが上がる一方だ。早くもロケ誘致を模索する動きも出ている。
松竹によると、ゲゲゲの鬼太郎の実写版は過去にテレビドラマで放映されたが、映画は初めて。「妖怪ファンタジー・アドベンチャーの決定版」として二十六日に発表した。監督は堤幸彦氏の予定。担当プロデューサーの一人で米子市出身の石塚慶生さん(35)は「鬼太郎は人間以上に人間味がある。人間くさ過ぎるほどの妖怪は面白く、映画全般にわたるテーマにしたい」と話す。
映画化の発表に、境港市内は早くも歓迎ムード。水木しげるロード振興会の野々村久徳会長は「映画化でさらに鬼太郎や水木先生に熱い視線が注がれ、その余波で観光客が境港市に多く来てくれる」と期待を寄せ、中村勝治市長も「境港は『さかなと鬼太郎のまち』をキャッチフレーズに情報発信してきたので、映画化はありがたい。さらにPRできる最高の機会だ」と喜ぶ。
妖怪大戦争の今夏公開に合わせ、境港市の水木しげる記念館はロケ風景を盛り込んだメーキングビデオの館内放映を計画中。相乗効果を目指す桝田知身館長(市観光協会長)は「境港市は水木先生の作品が生まれた原点。ロードや記念館があり、ロケにはいい環境だ」と説明。相次ぐ水木ワールドの映画化について「ロケ地誘致に取り組む必要性が出てくるかも」と観光宣伝に生かす方策を検討中だ。
鬼太郎実写映画のロケ地、出演者は早ければ今夏にも決まる。映画やテレビのロケ支援に取り組む「とっとりフィルムコミッション」(事務局・鳥取市)の清水増夫代表は「県内には日本の原風景がいっぱいあり、妖怪もすみやすいはず。妖怪を撮影するのに適しているのでは。松竹にロケ地情報を提供したい」と語る。ロケ支援を通して出演者、制作スタッフと市民の交流の場創出にも思いをめぐらせる。
「妖怪大戦争のロケではエキストラや観光客でにぎわった」と振り返る野々村会長は、メディアの目が向く今が好機だ、と指摘。「市民一体となったイベント展開を通し、長期的な観光客確保につなげたい」と話している。(1/29記事)
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