中海をまたいで境港市と島根県八束町を結ぶ「江島大橋」の開通に伴い、撤去の決まっている中浦水門(全長約四百十四メートル)は十月十八日から車両が通行止めになる。農水省は地元要望を受け、自転車、歩行者についてはしばらく通行できるようにするが、交通弱者対策が急務になっている。
中浦水門は、国営中海土地改良事業の淡水化施設として一九六八年に着工し、七四年に本体工事が完成。七八年に橋として開通して以来、四半世紀にわたって生活道路として利用されてきた。
一日の通行車両は約一万五千台。また、歩道を通行する自転車、歩行者が一日約百五十人ある。主に八束町側からの通勤、通学者や車を持っていない高齢者で、ロシアなど外国貨物船の船員も自転車で利用している。
中浦水門の下流に来月十六日開通する「江島大橋」は、全長一四四六・二メートルと長い上、最大の高さ四四・七メートル、最大こう配が6・1%と急。一・五メートル幅の歩道があるものの、転落防止フェンスの設置で狭くなり、自転車は走れない。もともと臨港道路で生活道路の発想はなく、交通弱者の通行は困難だ。
こうした交通弱者対策について、地元では渡船の案も検討されたが、コストやアクセスなどに問題があり、現在はバスの乗り入れが有力。「ミニバス的なものを走らせようと、関係機関と協議している。年度内には結論を出したい」(八束町生活環境整備課)と話す。
中浦水門をめぐっては、水質浄化に活用できるとして、住民団体などから撤去に反対する声も上がっているが、農水省は淡水化中止に伴う土地改良事業の変更計画の確定後、本年度中に撤去事業に着手する方針。
車両は来月十八日午前十時から通行止め。自転車、歩行者は撤去工事着手まで通行できるが、午後十時から翌朝六時までは通行禁止になる。(9/18記事)
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