境港に水揚げされた八月のブリ類の総量が、過去の八月実績と比べて最高を更新中であることが二十四日までに、分かった。鳥取県水産試験場のデータが残る一九八〇年以降、八月の最高はこれまで九三年の九百六十一トンだったが、今月は若魚のハマチを中心にすでに千トンを突破。昨年十−十二月も豊漁が続いており、背景には海洋環境の変化が指摘されている。
集計によると、今月一−二十日は重さ〇・八−二・〇キロ級のハマチをはじめ、ひと回り大きいマルゴなどのブリ類が千百六十三トン水揚げされた。月間の総量が千トン台に達したのは昨年十二月以来。さらに昨年は十−十二月に計約九千トンを記録し、年間の総量が過去最高となっている。豊漁の背景について、県水産試験場などの研究機関は日本海の沖から沿岸にかけて張り出した「山陰・若狭沖冷水」に注目する。本来、ブリ類は春から夏にかけて対馬海流を北上するが、昨年は三−十一月に冷水が張り出して北上をブロックし、回遊経路を狭めたことで山陰沖にとどまったことが要因と分析。冷水は今年八月も確認されているという。
また、水揚げされたハマチの体内にはカタクチイワシが多く含まれていたことから、同試験場の志村健研究員は「えさの環境が良く、海洋の変化が現在の海況に結び付いた」と推測。近年、沿岸部では冬季の水温が高く、南下して越冬するエリアがこれまでの長崎県沖から山陰沖周辺に移行していることも背景として考えられるという。境港水産振興協会の米村健治専務は「マイワシが捕れない現在、ハマチは隠岐島の小型巻き網漁業関係者の主要魚種になっている。消費者に広く認知された魚種のため、鮮魚材料として仲買業者も扱いやすく、境港の水産業への貢献度は大きい」と話している。(8/25記事)
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