山陰エコシステム(境港市昭和町、資本金三千万円、渡辺昭美社長)は来春から、食品廃棄物を堆(たい)肥に再生し、農家に供給するビジネスに着手する。堆肥を必要とする干拓地農家のニーズと、食品リサイクル法の施行に伴って廃棄物の減量を迫られる食品業界のニーズを結ぶところにビジネスチャンスを見いだそうとしている。
同社は今年五月に設立された。産業・一般廃棄物収集運搬業のサカイ環境整備(境港市)が主な出資者。中海干拓地の市有地一・二五ヘクタールを賃借し、堆肥化施設を十二月上旬に着工する。建設費は総額約四億三千万円。食品リサイクル法の実効性を高めるモデル事業として国の補助を受けた。
計画によると、サカイ環境整備や業務提携先の山陰クリエート(米子市)が魚のあら、学校給食の残りなど食品廃棄物を収集。造園業者から剪(せん)定枝も収集し、食品廃棄物に混ぜて発酵しやすいよう水分調整して堆肥化を図る。これを中海干拓地の農家に年間約三千トンのペースで供給するという。
山陰エコシステムの田中豊業務部長は「中海干拓地は砂地のため保水力が弱く、地力維持の面で堆肥は必要。食品廃棄物の排出業者に分別を呼び掛け、原料を安定的に確保することがこれからの課題」と話している。
境港市には日本海側を代表する漁港があり、周辺地域も含めて水産食品加工業など食品関連業者が多い土地柄。市は「食品廃棄物の処理などに関しては課題解決に苦慮していた。施設の導入で廃棄物がリサイクルされ、焼却施設の負荷軽減、焼却灰の減少が図られる」と期待している。(11/6記事)
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