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 2002年09月24日
 
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2002年09月24日
モズクに胃がん細胞の増殖抑制効果
境港市の水産物加工会社と島根大学(松江市)の共同研究チームは二十日、島大で開かれた学会で、モズクに含まれる生理活性成分の「フコイダン」が胃がん細胞の増殖を抑える効果があるとする研究成果を発表した。(日本海新聞提供)

 境港市の水産物加工会社と島根大学(松江市)の共同研究チームは二十日、島大で開かれた学会で、モズクに含まれる生理活性成分の「フコイダン」が胃がん細胞の増殖を抑える効果があるとする研究成果を発表した。抗がん剤による副作用の抑制剤として応用可能なデータも得ており、両者は特許を出願している。日常的に口にする食品が胃がんに効果があるだけでなく、抗がん剤の副作用を抑制する実証例は珍しいという。

 発表したのは、「海産物のきむらや」(境港市渡町、木村隆之社長)と島根大生物資源科学部の松田英幸教授ら。同教授の研究室に所属する大学院生の川本仁志さん(29)=きむらや社員=が、日本農芸化学会中四国支部大会で報告した。フコイダンはワカメなどにも含まれ、胃がん細胞の抑制効果があることは実証されているが、モズクのフコイダンでは初めて。

 研究報告によると、同社製品のオキナワモズクとイトモズクから抽出・精製したフコイダンを培養容器中の人体胃がん細胞に添加。フコイダンを加えない胃がん細胞は容器に接着して増殖したが、オキナワモズクのフコイダンを添加した細胞は接着せず、丸くなって増殖不能となる現象を発見したという。

 さらにフコイダンを加えない胃がん細胞を一定期間培養した後の生存指数を一〇〇とした場合、オキナワモズクのフコイダンを加えた胃がん細胞の生存指数は約五〇、イトモズクも約七〇というデータも入手した。

 特にオキナワモズクの指数は、研究用試薬のフコイダンを添加した胃がん細胞の生存指数(約四〇)に近い数値だけに、日常的に口にする食品で胃がん細胞の増殖を抑制できる可能性が高いことが分かった。

 また、イトモズク、オキナワモズクのフコイダンをそれぞれ抗がん剤と併用した際の正常な胃細胞の生存指数は、抗がん剤のみを添加した細胞の生存指数に比べて高いことも判明。この結果、モズクのフコイダンは吐き気や食欲不振など胃に関する副作用の抑制剤として応用できる可能性が示唆されたという。

 共同研究は二〇〇〇年十月−〇二年七月にかけて実施された。川本さんは「抗がん剤の副作用を抑制する薬品は多いが、食品で副作用を抑える例はあまりない」と話し、松田教授は「フコイダンの作用のメカニズムが解明されれば有効に効果が引き出せる」と今後に期待を寄せている。

 同社はこれまでにも、島大と共同でモズクに病原性大腸菌O157への抗菌作用があることを発見している。木村社長は「食品の安全性を追求することが私たちの使命。その結果、胃がん細胞の増殖を抑制するところまで到達した」と話し、来年度中にフコイダンの抽出・精製工場を設置して新たに健康食品分野へ進出するという。(9/21記事)

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