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 2002年06月04日
 
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2002年06月04日
職場の健康メモ 「ストレスとホルモン」

執筆:西部地域産業保健センター産業医 安部喬樹 先生
さかいみなと会議所ニュース5月号掲載

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 ストレスとホルモンの関わりといえば、思い出されるのが、およそ半世紀前、私達が医学生だった頃、一世を風靡したハンス・セリエの「全身適応症候群」であります。

 セリエは、人間がストレス状態になると、ストレスの原因は異なっていても、各自に共通した症状が見られることに気がついたのです。

 例えば、感冒(かぜ)にかかったとします。感冒は、その人にとって、かなりのストレスになるはずです。その時、感冒特有の発熱、咽頭痛あるいは、咳嗽(せき)といった病状以外に全身倦怠感、あるいは、違和感などと表現される名状しがたい症状を伴います。

 この違和感は、感冒以外の病気にかかった場合にも見られるもので、全身適応症候群の軽度のものと言えるでしょう。

 さらに、高度なストレス状態での全身適応症候群としては、初期に体温低下、血圧低下、筋弛緩、胃・十二指腸潰瘍などが見られますが、この後、逆に体温上昇、血圧上昇、筋緊張増加などをきたし、この症状は、持続する場合があります。

 このように、ストレス時に共通に見られる全身適応症候群の発症にかかわるホルモンとして、セリエは、副腎皮質ホルモンの一つであるコルチゾールに注目しました。ストレス状態では、血中コルチゾールが増加していることがわかったのです。

 現在では、コルチゾールは、ストレスを克服するホルモンであり、生体の抵抗力を高めるホルモンであると思われています。このように、生体を有利な方向に導くだろうという考えもあって、副腎皮質ホルモンが治療薬としても広く用いられていることは、周知のことであります。

 ストレスの研究から注目されたホルモンが、今では、なくてはならない薬剤になっているのです。


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